Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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わらわのはんせいがい

妾の半生涯

福田 英子

Leggi 妾の半生涯 (わらわのはんせいがい) di 福田 英子 (ふくだひでこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 64.051 caratteri · 122 schermate

Aozora Bunko

五 隠れ家

彼が持ち逃げせる金の内には大功は細瑾を顧みずちょう豪語を楯となせる神奈川県の志士が、郡役所の徴税を掠めんとして失敗し、更に財産家に押し入りて大義のためにその良心を欺きつつ、強いて工面せる金も混じりしぞや。しかるに彼はこの志士が血の涙の金を私費して淫楽に耽り、公道正義を無視して、一遊妓の甘心を買う、何たる烏滸の白徒ぞ。宜なる哉、縲絏の辱めを受けて獄中にあるや、同志よりは背徳者として擯斥せられ、牢獄の役員にも嗤笑せられて、やがて公判開廷の時ある壮士のために傷つけられぬ。因果応報の恐るべきをば、彼もその時思い知りたりしなるべし。

五 隠れ家

かくて磯山は奔竄しぬ、同志の軍用金は攫われたり。差し当りて其処此処に宿泊せしめ置きたる壮士の手当てを如何にせんとの先決問題起り、直ちに東都に打電したる上、石塚氏を使いとしてその状を具陳せしめ、ひたすらに重井の来阪を促しけるに、頓て来りて善後策を整え、また帰京して金策に従事したり。その間壮士らの宿料をば、無理算段して埋め合せ、辛うじて無銭宿泊の難を免れたれども、さて今後幾日を経ば調金の見込み立つべきや否や、将た如何にしてその間を切り抜くべきや。