Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いえ

家

島崎 藤村

Leggi 家 (いえ) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.411 caratteri · 285 schermate

Aozora Bunko

是非とも親譲りの重荷をどうしなけりゃ成らんとか、なんとか、そんなことは先ず側に置くんだネ。自分は自分の為るだけのことを為る――それで可いじゃないか」

「私もその積りです。それにネ、叔父さん、銀行側の人ですら、『もう達雄さんも好い加減にして帰って来たら好かろう』――なんて言ってくれた人もあるんです」

「今度の旅は、君の家でも大分ヤカマシかった。僕は君、三晩とも碌に寝ずサ。姉さんに向って種々なことを言って、終には、赤い着物の話まで出た。そこまで僕は姉さんには言わなかったが、何故達雄さんが家を出る時に、自分の為たことは自分で責任を負います……赤い着物でも何でも着ます……そのかわり妻子に迷惑を掛けてくれるな、と言わなかったろう。家を出る位の思をしても……その苦痛が何の役にも立たない……」

「いえ、叔父さん、そう阿爺の方から出てくれれば、まさかに赤い着物を着せるとも、誰も言いはしなかったろうと思います。ところが阿爺はそうじゃなかった。『俺にそれを着せてくれるな』と言出した……その時、もうこれは駄目だ、と私も思いました」

こう二人は達雄のことを言って見たが、でも何となく頭が下った。