Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ほうろうき(しょしゅつ)

放浪記(初出)

林 芙美子

Leggi 放浪記(初出) (ほうろうき(しょしゅつ)) di 林 芙美子 (はやしふみこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 103.349 caratteri · 207 schermate

Aozora Bunko

これも他愛のないお芝居か、さあこれから忙がしくなるぞ、私は男を二階に振り捨てると、動坂の町へ走って出た。

誰も彼も握手をしましょう、ワンタンの屋台に、首をつっこんで、まず支那酒をかたぶけて、私は味気ない男の接吻を吐き捨てた。

四月×日

「じゃあ行って来ます。」

街の四ツ角で、まるで他人よりも冷やかに、私も男も別れた。

男は市民座と云う小さい素人劇をつくっていて、滝ノ川の小さい稽古場に毎日通っていた。

私も今日から通いでお務めだ。

男に食わしてもらう事は、泥を噛んでいるよりも辛い、程のいゝ仕事よりもと、私のさがした職業は牛屋の女中さん。

「ロースあおり一丁願いますッ!」

景気がいゝじゃないか、梯子段をトントン上って行くと、しみじみ美しい歌がうたいたくなる。

広間に群れたどの顔も、面白いフィルムだ。

肉皿を持って、梯子段を上がったり降りたり、私の前帯の中も、それに並行して少しずゝふくらんで来る。

どこを貧乏風が吹くかと、部屋の中は甘味しそうな肉の煮える匂いでいっぱいだ。

だが上ったり降りたりで、いっぺんに私はへこたれてしまった。

「二三日すると、すぐ馴れてしまうわ。