Classici giapponesi con furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 180.256 caratteri · 361 schermate
はやくして来い」
「へ。……へい」
「何を渋っておる!」
炬のような眼で、くわっと睨まれた心地がしたのである。その眼すら仰げないで、国吉は、
「はいッ、急ぎまする」
と鉄砲を抱えて、鍛冶小屋の方へあたふた戻って行った。
「内匠。――的の生き物には、水でも与えておけ。鉄砲の直るまで、小者三名ほど、見張につけておくことも、いうまでもないぞ」
云い残して、小六は、母屋へ上がってしまう。それから、彼の朝飯であった。
内匠、大炊助、新七たちの腹心も、それぞれ庭面から姿をかくした。
長井半之丞は、その日、自分の郷土へ帰ることになっていたので、間もなく暇を告げ、松原内匠も、用事で出かけ、後には稲田大炊と青山新七のふたりだけが、丘のやしきに残っていた。
陽が高くなる。
きょうも暑い。
丘は蝉の声につつまれ、庭石は焦けて、動いているものは蟻だけの炎天になった。
鍛冶小屋のほうから時折、烈しい鎚音がひびいてくる。必死に、鉄砲の関金を作り直しているのだろう。天蔵の耳には、それがどんなに聞えて行くか。
二、三度。
「まだか。鉄砲」
と、小六の部屋から、催促の声がした。そのたびに、控部屋から青山新七が炎天を駈けて行って、やがて、