Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 180.256 caratteri · 361 schermate

Aozora Bunko

だが、左右の仲間は、彼の両手を把って、捻じ上げていた。日吉は、その手を振りのけながら、

「慌てないで下さい。話はよく聞くものですよ。捕まっても喋舌っても、それは大事ない屋敷なのです。……なぜなら、稲葉山の斎藤義龍の家臣ではなく、蜂須賀党とは同腹の道三秀龍様方の御家来ですから」

と一息にいった。

一同は、ややほっとした面持だったが、なお、疑いは霽れない眼いろで、

「いったい、その屋敷とは、どこの何者の住居」

「明智入道光安様とか聞きました。けれど、おらが手にかかった人は、そこの主ではなく、甥の十兵衛光秀とか申しました」

「ア、明智の居候か」

と、呟く者があった。

「そうです」

日吉は、そこへ顔を向けたが、また、一同の上へ眼を移して、洒然といった。

「その十兵衛様が、誰かこの中の、頭分の者に会いたいということで、おらと一緒に、そこまで来ておりますが……七内様、行ってお会いなさいますか」

「明智光安の甥、十兵衛光秀が、一緒に来たというのか」

「へい」

「ほんとか」

「ほんとです」

「十兵衛へは、こよいの企てを、残らず話したか」

「いわないでも、観抜いていました。怖ろしく頭脳のいい人ですから」