Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

はたもとたいくつおとこ

旗本退屈男

佐々木 味津三

Leggi 旗本退屈男 (はたもとたいくつおとこ) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 240.656 caratteri · 478 schermate

Aozora Bunko

「ま! さすがはお殿様にござります。京弥ほとほと感服仕りました」

「いや、そちの手並も、弱年ながらなかなか天晴れじゃ。これでは妹菊めの参るのも無理がないわい。――では、どのような奴か人相一見いたそうか」

言うと、泡を吹かんばかりに悶絶したままでいる非人の側へ騒がずに歩みよったかと見えましたが、ぱッと片足をあげると、活代りに、相手の脾腹のあたりを強く蹴返しました。一緒に呼吸をふきかえして、きょときょとあたりを見廻していた非人の面をじろりと見眺めていましたが、おどろいたもののごとく言いました。

「よッ。姿かたちこそ非人に扮っているが、まさしくそなたは前夜のあの町方役人じゃな」

まことに、意外から奇怪へ、奇怪から意外へ、つづきもつづいた出来事ばかりと言うべきでしたが、気がつくと同時にぎょッと非人のおどろいたのも亦当然なことです。

「しまったッ。さてはまんまと計られたかッ。もうこうなりゃ、よも生かしては帰すまい。いかにもあの晩、うぬに邪魔をされた北町御番所の杉浦権之兵衛じゃ。さ! 生かすなと殺すなと勝手にせい!」

「まてまて、物事はそうむやみと急いてはならぬ。なる程、あの夜ちと邪魔立てしたが、それにしても身共の命迄狙うとは何としたことじゃ」