Classici giapponesi con furigana
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はたもとたいくつおとこ
旗本退屈男
佐々木 味津三
Leggi 旗本退屈男 (はたもとたいくつおとこ) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 240.656 caratteri · 478 schermate
一七
同時にお濠端の一団から、袴のもも立ちりりしい姿がバラバラととび出すと、この逆転にあけっにとられた腰本一味の者を片ッ端からとっておさえる。おどりあがったのは十五郎です。
「おもしれえことになりゃがったぞッ。ざまを見ろい。この野郎!」
とび出して、腰本治右衛門をしめあげようとしたのを、
「ひかえろッ。十五郎ッ」
主水之介の大喝が下りました。
「京弥も菊路もひかえい。下座ッ。下座ッ。神妙に下座せいッ」
自らもまたその場に正座して、お濠端にのこった指揮者らしい姿にうやうやしく一礼すると、神色かわらぬその面にはればれとした笑みをただよわせながらいいました。
「上! 三河ながらの旗本の手の内、まった生ッ粋旗本の性根のほど、この辺で御堪能にござりましょうや」
一七
「あははは。にっくい奴のう! 見破りおったか!」
さわやかな笑いでした。笑いと共にずいと進みよった覆面の中から流れ出た声は、意外、将軍家綱吉公のそれでした。ふところ手のまま、主水之介の面前に立たれて、一段とお声が明るくかかりました。
「堪能じゃ堪能じゃ。いや、濠ぎわに追いつめられた時は汗が出るほど堪能いたしたぞ。