Classici giapponesi con furigana
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はたもとたいくつおとこ
旗本退屈男
佐々木 味津三
Leggi 旗本退屈男 (はたもとたいくつおとこ) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 240.656 caratteri · 478 schermate
「すておけ、すておけッ。六松さえ押え取らば、どこまで逃げ伸びようと、いずれはこちらのものじゃわ。深追いするな」
逃げるままに逃がしておいて、やおら六松のところへ歩みよると、鋭くきき訊ねました。
「主人と言えば、親にもまさる大切なご恩人、然るにあの素浪人共の手先となって、毒蛇など仕掛けるとは何事じゃ。かくさず有体に申し立てろ」
「へえい……」
「へえいでは分らぬ。何の仔細あって、あのような憎むべき所業致しおった」
「………」
「強情を張りおるな。そら、ちと痛いぞ。どうじゃ、どうじゃ。まだ申さぬか」
「ち、ち、ち……、申します、申します。もう申しますゆえ、その頤をお押えなさっていらっしゃるお手を、お放し下されませ。――ああ痛てえ! いかにも、三十両の小判に目が晦みまして、つい大それたことを致しましたが、しかし、毒蛇を頼まれましたのは、今のあの市毛の旦那様じゃござんせんよ。そもそものお頼み手は、あの時うちの旦那様と先着を争ってでござりました、あの八条流の黒住団七様でござりまするよ」
「なにッ※(感嘆符疑問符、1-8-78) そもそもの頼み手は黒住団七とな! いぶかしい事を申しおるが、まことの事かッ」