Classici giapponesi con furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Leggi 日記 (にっき) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 35.462 caratteri · 72 schermate
三月二十二日
夜、網野、丹野氏来、一緒に食事をし、十二時近くまで喋り、ヴィクターをきく。第五シムフォニー。Y、第九の豊富さがないという。そう云われると、成程円熟さ、偉大な静穏という点、此方は充分でないものがあるとも云える。
三月二十二日(日曜)晴
二人で台所をやり、食事をすましてから、華岳氏の箇人展を高島やに見にゆく。暖い日なり。石切橋のところで河を眺めて居ると、春の光を明に感じた。日にゆれて水のかげが暗い橋ゲタに写って居、もののくさる匂いが高くする。華岳氏の絵思ったよりわるかった。よいのはほんの二つばかり。仏画を描く線は手に入ったものだが、血の弱いせいか、不動のようなものを描いては力足らず。小品ばかりがよい。かえりに河岸で食料品を買いこみまっすぐかえる。家、門に錠をおろした丈なのでゆっくり出来ず。夕食をしかけて居るとトシ子手伝いに来てくれる。大だすかり。Yの校正を手つだう。小熊さんの童話、原稿でよむより活字になると稀薄さの増すのは何故か。
「ゲーテとの対話」、当時のドイツがオペラ上演にどれだけ未だ拙であったか知れ面白く感じた。エッケルマン、善良にイタリーのオペラの上手さに感服して居る。