Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いなかきょうし

田舎教師 他一編

田山 花袋

Leggi 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) di 田山 花袋 (たやまかたい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 156.097 caratteri · 312 schermate

Aozora Bunko

この間十日余り一日、思ひは乱れて寺へも帰らず。かくて老いんの願ひにはあらねど、さすが人並賢く悟りたるものを、さらでも尚とやせんかくやすらんのまどひ、はては神にすがらん力もなくて、人とも多くは言はじな、語らじなと思へば、いとものうくて、日ごろ親しき友に文書かんも厭や、行田へ行かんも厭ふにはあらねどまたものうく、かくて絵もかけず詩も出でず、この十日は一人過ぎぬ。

□土曜日に荻生君来たり一夜を語る。情深く心小さき友!

□加藤は恋に酔ひ、小畑はみずから好んで俗に入る。この間、かれの手紙に曰く「好んで詩人となるなかれ、好んで俗物となるなかれ」と。ああさても好んでしかも詩人となり得ず、さらばとて俗物となり得ず。はては惑ひのとやかくと、熱き情のふと消え行くらんやう覚えて、失意より沈黙へ、沈黙より冷静に、かくて苦笑に止まらん願ひ、とはにと言はじ、かくてしばしよと思へば悲しくもあらじ。さはれ木枯吹きすさむ夜半、幸多き友の多くを思ひては、またもこの里のさすがにさびしきかな、ままよ万事かからんのみ、奮励一番飛び出でんかの思ひなきにあらねど、また静かにわが身の運命を思へば……、ああしばしはかくてありなん。