Classici giapponesi con furigana
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ちくはくき
竹柏記
山本 周五郎
Leggi 竹柏記 (ちくはくき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 45.798 caratteri · 91 schermate
それが自分でわかっていながら、どうにも直すことのできないほど愚かで、頑なな……ただひとつ、わたくしの心が今でもあなたのほかにあるとか、この家の生活に不満をもっている、というふうにお考えなさることだけは、それだけはどうぞおやめ下さいまし、それはあんまり悲しゅうございます」
「私はおまえを責めているのではない、私は自分が誤っていたことを」
「いいえ違います、誤っていたのはわたくしでございます。それだけはわかって頂きとうございます」
杉乃の顔は蒼ざめた。唇は乾き、膝の上で手がみじめにふるえた。
「七年まえ、笠井であなたのお話をうかがい、兄から家へ戻れと叱られましたとき、わたくしは初めてあなたのお気持がわかりました、わたくしを悲しみや不幸から護って下さるばかりでなく、わたくしの心を傷つけないために、あの方の、あのようにひどい、卑しいなされ方をも隠していらしった、どんなに……わたくしがどんなに嬉しかったか、申し訳ないと思いながらどんなに、嬉しかったか、あなたにわかって頂けるでしょうか」
孝之助は息をのんだ。杉乃は続けた。
「あのときから今日まで、昼も夜も、いつもあなたに申し訳がない、済まないと思っておりました、でも、それを口にだして云うことができない、……口にだせないなら、黙って縋りついて泣けばいい、あなたはそれだけで、