Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいにのせっぷん

第二の接吻

菊池 寛

Leggi 第二の接吻 (だいにのせっぷん) di 菊池 寛 (きくちかん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.960 caratteri · 247 schermate

Aozora Bunko

「わたし、何だかくやしいのよ。気になっちまうの。やきもち焼きかしら、わたし、十時前から一枝に用をいいつけてやろうと思っていたら、もうとっくにいないのよ。」

倭文子は、胸がやけるようにあつくなった。

「行って見てやりたいわねぇ。でも、そんなことをすると、こっちがいやしく見えるわねぇ。」

倭文子は、はやく京子が去ってくれればいいと思った。京子の一語一語が、彼女の心をむざんにブツブツとつきさした。

「ねぇ倭文子さん。話というのはほかでもないのよ。わたし、四五日海岸へ行こうかと思っているの。あなた、つき合って下さらない。」

倭文子にも、それは何よりの救いだった。京子と一緒に行くにしろ、この家にいるよりは、どれだけ心がなぐさめられるかわからないと思った。

「ええ、おつき合いしますわ。」

「そう。それはありがたいわ。ねぇ、わたし家の別荘よりも、今井の別荘へ行こうと思うのよ。あすこなら留守番がいるからご飯こさえてくれるのよ。」

「ええ結構ですわ。」

「あした早く行かない。なるべく早くね、七時半頃に家を出ましょうねぇ。」

「ええ。」

「あなた、今夜中にこしらえしなくってもいい?」