Classici giapponesi con furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Leggi 第二の接吻 (だいにのせっぷん) di 菊池 寛 (きくちかん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.960 caratteri · 247 schermate
三
」
宮田はテーブルをまわって倭文子に近づいて来た。男性の暴力が目に見えぬ妖気になって彼女を包んだ。不快な悪感が彼女の身体中を流れた。彼女は今まで腰かけていた椅子に身をよせて立ちすくんでいた。
「なぜです。なぜ僕と一緒にいるのがそんなにお嫌なのです。」
宮田の生白い顔が、二倍も三倍もの大きさになって、倭文子の横顔にせまって来た。
「僕だって紳士ですよ。僕が話している中いきなり座をお立ちになるなんて、そんな侮辱をお与えにならないでもいいでしょう。」
宮田は昂奮して息をこらしていた。だが、倭文子は何も考えていなかった。唯一刻も早く宮田の前をのがれたいだけだった。
「すみません。でも、わたくし。」
倭文子はそういうと、左の袖で顔をおおった。むせび泣く声がすぐもれはじめた。
「お泣きになるのですか。困りましたな。」
宮田は二三歩引きさがった。テーブルの上の煙草に手をやった。
「わたし、失礼しますわ。」
倭文子は、そういうと袖で顔をおおったまま足早に部屋から出ようとした。
「倭文子さん待って下さい。」
宮田はあわてて追いすがると倭文子の右の肩をつかんだ。
「どうしても僕の話をきいてくれないのですか。