Classici giapponesi con furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Leggi 第二の接吻 (だいにのせっぷん) di 菊池 寛 (きくちかん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.960 caratteri · 247 schermate
村川は、その後姿を見ると、いとしさで胸が張りさけるようだった。何もいわずに、後から抱きしめて、キスをしたいような衝動を感じたが、彼はそれほど大胆ではなかった。
「よく来て下さいましたね。」
倭文子は、何もいわないで顔を上げただけだったが、彼女のうれしさは、あの美しい眸に一杯になっていた。
「お待ちになりましたか。」
倭文子は、だまって首を振った。
「考えて下さいましたか。あなたが、どんな障害と戦っても、僕と一緒になろうと決心さえして下されば、僕はすぐにでもあなたと結婚したいのです。別に、あなたに縁談があるわけでもないでしょう。」
倭文子は、また黙って首を振った。
「僕は、生涯きっとあなたを愛しつづけます。」
「でも、わたくし京子さんが……」
「京子さんなんか鬼に食われてしまえ! です。京子さんの反対なんか何です。それとも、あなたは僕が、不満なのですか。」
「まあ! わたし、もったいないと思っていますわ。」
「僕こそ、もったいないと思っているのです。」
「まあ!」
「ね、僕はどんなことがあっても、あなたを捨てませんよ。捨てませんじゃない、離れませんよ。あなたが僕から逃げようとしても決して逃がしませんよ。