Classici giapponesi con furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Leggi 食道楽 (くいどうらく) di 村井 弦斎 (むらいげんさい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 160.757 caratteri · 321 schermate
第六十九 長手紙
だけどもお代さん駄目だよ、満さんは東京で可愛い可愛い女が出来ているとよ」お代驚き「アラ、ホント」老人「アーニ、出来たろうと思ってよ。マア折角めかさっせい、さようなら」とイヤにクスクス笑って帰り行く。お代は今の言葉が気になる様子「伯父さん、満さんはまだ帰らねいのう」とさもその帰りを待つ如し。
第六十九 長手紙
村中の人よりも誰より彼よりも一番熱心に満の帰りを待ち詫けるはこの娘なり。満がこの村より出でて文学士というエライ者になりたるさえ村中一統の誉れなるに我身そのエライ人と縁組せんこそこの上もなき誉れぞと玉の輿に乗る心持「伯父さん、満さんはいつ帰るとも言って来ねいのう」と心持にそぐわぬ物の言いよう。伯父は幾分か眉を顰めてその思慮無きを疎んずる色あれども伯母なる人は親身の姪とてその心根を哀れに思い「今度こそモー直きに帰るよ。帰って来なければ和女を連れて東京へ行く事になっている。今までは和女の事を何ともそういって遣らなかったから満も帰る気にならなかったろうが、今度始めて和女の事をそういって遣ったからきっと大悦びで帰って来るよ。帰って来なければモー何とか返事が来そうなものだ。