Classici giapponesi con furigana
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なるとひちょう
鳴門秘帖(一)
吉川 英治
Leggi 鳴門秘帖(一) (なるとひちょう) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 262.100 caratteri · 523 schermate
「しかと諜じあわせてあります」
「して、大義に呼応の諸大名は?」
「筆頭!」交野卿、扇子の要を文字について、
「蜂須賀阿波守重喜公。すなわち御当家」
「ウム!」
「肥前、久留米の有馬忠可公」
「オオ」
「大洲の加藤家、柳川の立花家」
「ウム」
「佐賀の鍋島、熊本の細川、濃州八幡の金森家……」と言いかけた時、
「やッ、怪しい気配!」見張の三位卿が手を振った。
怪しい者! と聞いて、三卿の面々、あわただしく連名状を巻き納めた。
阿波守もきっとなる。
短檠の灯がボッと燻って、一抹の不安が燭をかすめ、なんとなくいやな空気がみちた。
「誰だッ――、何者じゃ!」
若気な三位卿は、もう庭手へ降りて木立の闇へどなっていた。
ザワッと奥の方で樹木が揺れた、つづいて人の足音がする――と思うと、不意に姿を見せた一人の武士、六尺棒を掻い込んで、血眼になりながらバラバラと飛んできた。
「あッ、止まれ」
「はっ」
「控えろ! 阿波守殿がおいでの場所じゃ」
屋敷の者らしいので、三位卿がズカズカ寄ってみると、六尺棒を持った男は、数寄屋のうちにいる歴々の姿をみて、びっくりしたように両手をついた。
「無礼なやつめ!」