Classici giapponesi con furigana
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さぶ
さぶ
山本 周五郎
Leggi さぶ di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 210.521 caratteri · 415 schermate
十の二
という誰かの声が聞えた、「誰か埋まっちゃったぞ、石垣の崩れた下に誰かがいるぞ」
十の二
背骨を打たれたのがどうなったのか、栄二は呼吸が止った苦しさに身もだえをした。実際には身もだえをしようとしただけで、手も足も動かなかった。砂と石とで、殆んど隙もなく押しつぶされていたのだ。
「ぶしゅうだ」と叫ぶ伝七の声が聞えた、「埋まっているのはぶしゅうだ、おーい」
伝七が栄二に呼びかけた。大丈夫かぶしゅう、返辞をしろ、とおろおろ声で叫ぶのが聞えた。栄二は答えることができなかった。ようやく呼吸は元に戻ったが、顔の半分が砂に塞がれているため、ものを云えば口の中へ砂がなだれ込みそうであるし、それよりも声を出すのが恐ろしかった。おのおの五貫目から七貫目くらい重量のある石が、肩と胴と腰から足を圧している。痛みはまだ感じられないが、痺れたように感覚のない躯の、どこをどれほどやられているか見当もつかない。もしも声を出したりすれば、そのためにどこかの骨が折れたり、内臓のどれかが血をふきだすように思えたのだ。
「みんな来い、みんなだ」と小頭のおろおろ叫ぶ声が聞えた、「まず石をどけるんだ、その石だ、よせ、そんなにしちゃあだめだ、気をつけてやらねえとほかの石が崩れるぞ」