Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
さぶ
さぶ
山本 周五郎
Leggi さぶ di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 210.521 caratteri · 415 schermate
十六の四
と岡安は云った、「こんどの男は馬方で、おとよより五つもとし下だそうだ」
ことによると清七は、田舎へ帰ったのかもしれない、と岡安喜兵衛は云った。
十六の四
田舎へ帰るわけはない、と栄二は思った。あれほどおとよに惚れぬいていた彼が、自分から別れるなどということも考えられない。木挽町へ移ってから姿を消したという、監視がついていて、「姿を消した」というのは、なにか尋常でないことがあったのではないか。清七のあとおとよといっしょになった、五つもとし下の馬方だという男のことが、暗い不吉な影のように栄二の胸をふさいだ。
「どうしたんだ、清さん」栄二は坂本町へ帰る駕籠の中で、そっと呼びかけた、「おめえどこにいるんだ」
もしもどこかに無事にいるなら、いっそ寄場へ帰るほうがいい、島にさえいれば人から痛めつけられずに済むからな、と栄二は祈るように呟いた。
さぶは戻るようすがなかった。大和屋から紙が届き、栄二は尺取帳に合わせて、それらを切ることに没頭した。さぶのことを思うと肚が立つから、紙を寸法どおりに切る、という仕事のほかはなにも考えなかった。そうして、晩めしのあとでは、酒を飲んで気をまぎらわした。