Classici giapponesi con furigana
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ロザリオのくさり
ロザリオの鎖
永井 隆
Leggi ロザリオの鎖 (ロザリオのくさり) di 永井 隆 (ながいたかし) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 107.351 caratteri · 213 schermate
麦
これはまず爆圧で万物がぐいとおしつぶされ、その粉々になったのが、爆心に生じた真空に吸い上げられ、そこらいちめんにばらばらと降り積んだからである。軽い物は上空高く吸い上げられ、途方もなく遠方に西風で送られた。東へ十数キロ離れた矢上という村の知人の庭にひらひらと私宛の葉書が落ちてきたので、彼は私の家のやられたのを知ったという。私の家の跡あたりにわらびがたくさん芽を出した。これは西の方の稲佐山にあった胞子が降ってきたものであろう。町並みのなくなったのっぺらぼうの丘にわらびを見るといかにも原野めいてくる。
麦
麦もいたるところにすぐ発芽した。これもたくわえてあった各戸のもみが降ったものである。降ったところが焼灰の上だった。あるものは焼けたろうが、あるものは肥料が十分なのでよく成長した。十一月の終わり、麦の種まきをしようにも種はなかったから、この自然生を移植した。そのころすでに茎の丈は数十センチに達していた。早く発芽し早く成長しているのだから、実るのも早かろうと期待していたが、やっぱり時期が来ねば穂は出ぬものだった。ほかの麦と同じ晩春まで待ってはじめていっせいに花を開いた。