Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 340.187 caratteri · 666 schermate
夜陰に跳梁する群盗の一味!
それが偶然にもこの修羅場に落ちあったものであろう。逡巡するはいたずらに時刻の空費と考えた栄三郎、躍動に移る用意に、体と剣に細かくはずみをくれだすと、機先を制してくるかと思いのほか、正体の知れない火事装束の武士、あくまでも迎え撃ちにかまえて、揶揄するごとく一刀を振り立てながら、
「お手前は――? 坤竜かの?」落ち着き払った、老人らしい声音である。
栄三郎は、ふたたび愕然とした。
自分と左膳とのあいだの乾坤二刀の争奪……誰も知る者のないはずなのに、この、突如としてあらわれた異装の一隊は、そのいきさつを委細承知してわれからこの場へ踏みこんできたらしい口ぶりだ。
何者かはわからぬが、容易ならぬ一団!
ことに、いま栄三郎と立ち合っている恰幅のいい侍はその首領とみえて、剣手体置きすべてが世のつねの盗人とは思われない。
左膳、栄三郎、泰軒、源十郎、その他を抱きこんでよどむ夜泣きの刀渦に、また一つ謎の大石が投げられたのだ!
二剣、その所をべつにしたが最後、波瀾は激潮を生み、腥風は血雨を降らすとの言い伝えが、まさに讖をなしたのである。
あせりたった栄三郎、こうなった以上身を全うするにしくはなしと、