Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 340.187 caratteri · 666 schermate
そうしたら当方にも応対のしようがあって、おや! これはこれは乞食の旦那様、お珍しい! はて、どちらへ?――ぐらいのことが、スラスラと出ない与吉でもないし、じっさいその問答の二、三も心中に用意があるのだが、こんなに押し黙ってついて来られると、先方が普段からの苦手なだけに、与の公、手も足も出ないで、亡者のような心地。
その亡者のような与の公と、お閻魔さまの蒲生泰軒とが、ぶらりぶらりと野中の一本道を雁行していくのだ。
小金井をたって下石橋、二里半の道で宇都宮……大通りを人馬にもまれて素どおり。
もうそぼそぼ暮れだが、与吉はこんなつれといっしょに旅籠をとる気にもなれない。で、町を突っきり、夜道をかけて今度はどんどん足を早め出した。
いけない!
やっぱりスタコラついて来る。
黙りこくって、影のようにうしろに迫りながら押っかぶさるようにしてついてくるのだ。
与吉もこれにはすっかり往生したが、振り返りでもしようものなら、そのとたんにぽかんと拳固がとんできそうな気がするし、一度などは与吉が道路にしゃがんでわらじを結びなおすと、泰軒は平然とそばに立って待っている始末で、駒形名うてのつづみの与吉、まるで大きな荷物をしょいこんだ形でほとほと閉口してしまった。