Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 340.187 caratteri · 666 schermate
いや、泰平の世に生まれたお若い方、ことには女子……」
「アレ!」
「おお! ナニ、ははは、誰も立ち聞く者はござるまい……とにかく、御身の存じよらぬはもっともじゃが、戦国のころには何人も心得おった密書の書き方でのう、敵陣を横ぎって遠地に使者をつかわす場合になぞ、必ずこの筆式を用いたもの。それは――」
といいかけて、得印老士は、指で畳に字を書き出したとみえる。声とともにかすかな擦音が弥生の耳へ伝わるのだった。
闇黒の部屋。
ふたりはいつしかそのまんなかに、ヒタと真近くむきあっていた。
明日は雨でがなあろう……春の夜の重い空気がなまあったかく湿って、庭ごしに見える子恋の森のいただきには、月も星もひかりを投げていなかった。
沈黙――を破った得印兼光のことば。
それによると。
合符……割文というのは。
一枚の小さな紙に、ひとつの文句をはじめから書いていき、他の文句をしまいから逆に行間に埋めて両文相俟って始めて一貫した意味を持っているものを、その紙片の中央から、ふたつに破いておのおの別々に携帯せしめて敵地を通過させる戦陣音信の一法であった。
かくすれば。
たとえ二人の使いのうちひとりが敵の手中におちて書状の一片を取りあげられたところで、敵は、もう一つの半片をも得ない限り、そこになんら貫徹した文章を読むことができず、二人