Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かめんのきょうふおう

仮面の恐怖王/電人M

江戸川 乱歩

Leggi 仮面の恐怖王/電人M (かめんのきょうふおう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 153.590 caratteri · 308 schermate

Aozora Bunko

黒い怪鳥

そのふしぎな静けさをやぶったのは、明智探偵の声でした。

「二十面相君、なぜ黙っているんだ。なにを考えているんだ。」

「奥の手だよ。」

二十面相が、ぽつんと答えました。

「えっ、奥の手?」

明智探偵がびっくりしたように、聞きかえしました。

さすがの名探偵も、そこまでは考えていなかったらしく、さっと、顔色が変わりました。

黒い怪鳥

二十面相は明智探偵がたじろぐのを見て、ニヤリと笑いながら、言いはなちました。

「二十面相の、奥の手を知らないのか。おれにはどんなときだって、奥の手が用意してあるんだ。おれはまだ、きみたちに、つかまったわけじゃないぞ。」

総勢十二人にかこまれて、手錠をはめられて、まだつかまらないとは、一体、どうしたわけでしょう。

「みたまえ、あれだっ。」

二十面相は、はるか遠くの空を見あげました。

その空に、黒い点のようなものが見えました。それが恐ろしい速さでこちらに近づいてくるのです。

黒い鳥です。カラスや、トンビではありません。もっと恐ろしいすがたの鳥です。

タカでしょうか。ワシでしょうか。しかし、東京の空に、タカやワシがとんでいるはずはありません。