Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

へいけがに

伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集

岡本 綺堂

Leggi 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 203.094 caratteri · 411 schermate

Aozora Bunko

人の肉を喰いました……。わたくしは人間ではござりません。獣でござります。狼でござります。(泣く。)

モウロ あなたは人を殺して……。狼のように、その血を啜りましたか。その肉を喰いましたか。

おいよ はい。一人ならず、七人までも喰い殺しました。わたくしには獣のたましいが乗憑っているのでござります。こうして女の姿はして居りますが、わたくしの心は怖ろしい狼になって仕舞ったのでござります。(堪えざるように泣き頽れる。)

(モウロは進み寄って、おいよを抱き起す。正吉も立寄れば、モウロは近寄るなと眼で知らせる。)

モウロ これは大事の懺悔です。こころを落付けてよくお話しなさい。あなたはどうして狼のような心になりましたか。

おいよ それには先ずわたくしの身の上からお話し申さなければなりません。わたくしの夫は田原弥三郎と申しまして、以前は秋月家に仕えた侍でござりましたが、八年以前に仔細あって浪人いたしまして、お妙という妹と妻のわたくしと……。まだ申上げませんでしたが、わたくしの名はいよと申します。

(モウロはうなずきながら、おいよを抱き起して元の床几にかけさせ、自分も元の席に戻る。