Classici giapponesi con furigana
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へいけがに
伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集
岡本 綺堂
Leggi 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 203.094 caratteri · 411 schermate
どう考えても、死ぬより外はござりません。
モウロ (悼ましげに。)あなたの苦しみは察しられます。死のうとするのも無理はありません。昼は人間で、夜は狼になる――そういう不思議な人間は欧羅巴にもあります。それは日本の狐つきと同じように、狼が人間に憑くのだと云い伝えられて居りますが、所詮は悪魔が人間に乗り移って、さまざまの禍をさせるに相違ないのです。あなたにもその悪魔が憑いたのです。(形をあらためて。)しかし決して恐れることはありません、悲しむこともありません。悪魔に憑かれた人間が救われた例は沢山あります。あなたも神さまにお祈りなさい。一心に神様にお縋りなさい。われわれの神様はかならず悪魔を遠ざけて、あなたを救って下さります。
おいよ あの、わたくしのような者でも……。(モウロの前にひざまづく。)ほんとうに救われましょうか。
モウロ 救われます。
おいよ (モウロの裾に縋る。)きっと救われましょうか。
モウロ (断乎として。)救われます。我々の神様をお信じなさい。あなたは必ず救われます。
おいよ ありがとうござります。(思わず手をあわせる。)
モウロ そこで、あなたの夫――田原さんと云いましたな。