Classici giapponesi con furigana
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へいけがに
伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集
岡本 綺堂
Leggi 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 203.094 caratteri · 411 schermate
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柳 あ、この蝦蟆は生きているようだ。
旅の男 生きているのです。
李中行 いくら蝦蟆でも、この箱に這入ったままで、二年も三年も飲まず喰わずに、よく生きていられたものだな。
旅の男 さあ、なんなりともお祈りなさい。
李中行 すぐに祈ってもいいのですか。
旅の男 併しその祈祷の文句を他人に知られてしまっては奇特がありません。誰にも聞えないように、口のうちで静にお祈りなさい。判りましたか。
李中行 はい、はい。判りました。わかりました。
(李は月を祭りし酒と肉を持ち来りて、青蛙の前に供える。柳はやはり不安らしく眺めている。)
李中行 これで宜しいのですか。
旅の男 (うなずく。)よろしいのです。
(李は土間にひざまずきて、口のうちにて何事かを祈る。下のかたより李の長男中二、二十二三歳、洋服に中折れ帽をかぶりて足早に出で来りしが、来客ありと見て少しく躊躇し、窓より内を窺っている。李はやがて拝し終りて立つ。)
旅の男 済みましたか。
李中行 (頭を下げる。)はい。済みました。
(男は再び呪文を唱うれば、青蛙は跳って元の箱に入る。男はしずかに蓋を閉じ、更にその箱を捧げるようにして、俄におどろく。