Classici giapponesi con furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Leggi 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) di 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 290.735 caratteri · 566 schermate
ブラウンの『俗説弁惑』三巻十六章にヘロドテ等昔の学者は、蝮子母の腹を破って生まる。これ交会の後雌蝮その雄を噛み殺す故、その子父の復仇に母の腹を破るのだと信じた。かく蝮は父殺しを悪むもの故ローマ人は父殺した人を蝮とともに嚢に容れて水に投げ込み誅したと出づ。ただし天主教のテクラ尊者は蛇坑に投げられ、英国中古の物語に回主がサー・ベヴィス・オブ・ハムプタウンを竜の牢に入れたなどいう事あれば、ローマ人のほかに蛇で人を刑した例は西洋に少なからぬじゃ。東洋では『通鑑』に後漢の高祖が毒蛇を集めた水中に罪人を投じ水獄と名づけた。また仏経地獄の呵責を述ぶる内に罪人蛇に咬まるる例多きは、インドにも実際蛇刑があったに基づくであろう。わが邦にそんな実例のあった由を聞かねど、加賀騒動の講談に大槻蔵人一味の老女竹尾が彼輩姦謀露われた時蛇責めに逢うたとあるは多分虚譚であろう。大水の時蛇多く屋根に集まり、わずかに取り縋りいる婦女や児輩が驚き怖れて手を放ち溺死する事しばしばあったと聞く。
毒蛇が窘められた時思い切って自分の身を咬んで絶命するという事しばしば聞いたが、毒蛇を酒精に浸すと困んで七転八倒し、怒って自分の体に咬み付いたまま死ぬ事あり、また火を以て蠍を取り囲むにその毒尾の尖を曲げて脊を衝いて死する事もあるが、これらは狂人が自身を咬む