Classici giapponesi con furigana
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たんどくこう
単独行
加藤 文太郎
Leggi 単独行 (たんどくこう) di 加藤 文太郎 (かとうぶんたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 112.799 caratteri · 222 schermate
そしてトンネルの中もついに吹雪が荒れ狂うようになった。また上の庇からは雪が風と一緒に始終ザーザーと流れ込んできて瞬く間に腰の方まで雪の中へ埋ってしまった。それでも吉田君は気持がよさそうにぐうぐうと鼾を立てながら眠っている。吉田君は終日僕を引張り上げるのに苦心をしたためひどく疲れているのに違いない。僕の方は靴のできが悪く、ちょっと寒い日には靴下が一枚は必ず靴へ凍りつくほどだったので、このときも足がつめたくて殆んど眠れずうつらうつらとしていたので吉田君の深い眠りが気にかかり、ときどき吉田君、吉田君と呼んでみた。その度にうーんと返事がある。寒いことはないかと問えば、やっぱりうーんと言っている。全く眠いに違いない。でもあれほどたくさんあたたかい物を食べた後だからどんなに深く眠ったって大丈夫だ。それに寒くないというのだから心配はない。こんなときに眠るまいと努力するのは非常に神経を消耗さすのでよくないと知っていたが、友の身体の状態がわからないので気掛りだったのだが、異状も認めぬので僕も安心して眠ることにした。
それから数時間は過ぎたと思われるころ、とうとう二人とも寒さのために目が醒めてしまった。