Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

げんばくししゅう

原爆詩集

峠 三吉

Leggi 原爆詩集 (げんばくししゅう) di 峠 三吉 (とうげさんきち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.927 caratteri · 43 schermate

Aozora Bunko

希い――「原爆の図」によせて――

日が来たらどうしよう

たとえ君が小鳥のようにひろげた手で

死のかなたからなだめようとしても

恥じらいやすいその胸でいかに優しくおさえようとしても

われわれの心に灼きついた君の屍体の屈辱が

地熱のように積み重なり

野望にみちたみにくい意志の威嚇により

また戦争へ追いこまれようとする民衆の

その母その子その妹のもう耐えきれぬ力が

平和をのぞむ民族の怒りとなって

爆発する日が来る。

その日こそ

君の体は恥なく蔽われ

この屈辱は国民の涙で洗われ

地上に溜った原爆の呪いは

はじめてうすれてゆくだろうに

ああその日

その日はいつか。

希い――「原爆の図」によせて――

この異形のまえに自分を立たせ

この酷烈のまえに自分の歩みを曝させよう

夏を追って迫る声は闇よりも深く

絵より絵へみちた涙はかわくことなく重く

まざまざと私はこの書中に見る

逃れていった親しい人々 死んでいった愛する人たちの顔を

むらがる裸像の無数の悶えが

心にまといつくおののきのなかで

焔の向うによこたわったままじっと私を凝視するのは

たしかわたし自身の眼!

ああ 歪んだ脚をのべさせ

裸の腰を覆ってやり

にぎられた血指の一本々々を解きほぐそうとする