Classici giapponesi con furigana
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ようかいはかせ
妖怪博士/青銅の魔人
江戸川 乱歩
Leggi 妖怪博士/青銅の魔人 (ようかいはかせ) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 212.920 caratteri · 421 schermate
怪物はそれを昌一君に渡そうとでもするように、気味のわるいかっこうで、こちらへつきだすのです。
昌一君は、その紙を受けとる勇気なぞありません。やっぱり化石のように、身うごきもしないで、立ちすくんでいました。
すると怪物は、また一歩近づいて、グーッと上半身をまげ、昌一君の頭の上におおいかぶさったかと思うと、その三日月型の口のへんから、金属をすりあわせるようなするどい音がもれて来ました。歯車とは別の、もっと大きな音です。
キ、キ、キと物のきしむような音ですが、何か意味のあることばらしくも感じられます。狂ったラジオでもきいているようです。
「アシタノ、バン、ダヨ。」
気のせいかもしれません。しかし、なんだかそんなふうに聞きとれたのです。
それからまた、
「ヤコウ、ノ、トケイ。」
そういうようなきしみ音も聞こえました。この二つのことばが、なんどもなんども、くりかえされたように思われるのです。
しばらく、その気味のわるい音をさせたあとで、怪物はまげていたからだをのばし、クルッとうしろむきになって、例の機械のような歩きかたで、ゆっくりと、むこうの闇の中へ消えて行きました。