Classici giapponesi con furigana
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いえ
家
島崎 藤村
Leggi 家 (いえ) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.411 caratteri · 285 schermate
ふとしたことから、彼女はその爽快で沈着な人となりを知るように成ったのである。この縁談が、結納を交換すまでに運ぶには、彼女は一通りならぬ苦心を重ねた。随分長い間かかった。一旦談が絶えた。復た結ばれた。その間には、叔父達は早くキマリを付けさせようとばかりして、彼女の心を思わないようなことが多かった。「どうでも叔父さん達の宜しいように」こう余儀なく言い放った場合にも、心にはこの縁談の結ばれることを願ったのであった。
三吉叔父の矛盾した行為には、彼女を呆れさせることが有る。叔父は一度、ある演壇へあの体躯を運んだ。その時はお延も一緒で、婦人席に居て傍聴した。叔父が「女も眼を開いて男を見なければ不可」と言ったことは、未だ忘られずにある。その叔父が姪の眼を開くことはどうでも可いような仕向が多かった。叔父は自分に都合の好いような無理な注文ばかりした。
小泉の家の零落――それがお俊には唯悲しかった。それを思うと、涙が流れた。
叔母のお雪は門のところに居た。種夫を背中に乗せて楽隊の通るのを見せていた。
「種ちゃん、おんぶで好う御座んすね」
こう言って、お俊は叔母と一緒に家の内へ入った。