Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
いえ
家
島崎 藤村
Leggi 家 (いえ) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.411 caratteri · 285 schermate
なにしろ僕なぞは、三十万の借財を親から譲られて、それを自分の代に六十万に増しました……」
正太も首を振って、感慨に堪えないという風であった。思いついたように、懐中時計を取出して見て、
「叔父さん、今晩は榊さんが夕飯を差上げるそうです。何卒御交際下さいまし」
と言って御辞儀をしたので、榊も話を一ト切にした。
その時親類の娘達がドヤドヤ楼梯を上って来た。
「兄さん、左様なら」とお愛が手をついて挨拶した。
「お愛ちゃん、学校の方の届は?」と三吉が聞いた。
「今、姉さんに書いて頂きました」
「叔父さん、私も失礼します」とお俊はすこし改まった調子で言って、正太や榊にも御辞儀をした。
「左様なら」とお鶴も姉の後に居て言った。
この娘達を送りながら、三吉は客と一緒に階下へ降りた。彼は正太に向って、今度引移った実の家の方へ、お延を預ける都合に成ったことなぞを話した。
階下の部屋は一時混雑した。親類の娘達の中でも、お愛の優美な服装が殊に目立った。お俊は自分の筆で画いた秋草模様の帯を〆ていた。彼女は長いこと使い慣れた箪笥が、叔父の家の方に来ているのを見て、ナサケナイという眼付をした。