Classici giapponesi con furigana
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こうじょうさいぼう
工場細胞
小林 多喜二
Leggi 工場細胞 (こうじょうさいぼう) di 小林 多喜二 (こばやしたきじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 91.234 caratteri · 184 schermate
俺だちは同志の挨拶をかわす方法を、この「せき」と「くさめ」と「屁」に持っているワケだ。だから、鼻の穴が微妙にムズ痒くなって、今くさめが出るのだなと分ると、それを実に大切にするんだ。
――俺もしばらくして、せきとくさめに自分のスタイルを持つことに成功した。
オン、ア、ラ、ハ、シャ、ナウ
高い窓から入ってくる日脚の落ち場所が、見ていると順々に変って行って――秋がやってきた。運動から帰ってきて、扉の金具にさわってみると、鉄の冷たさがヒンヤリと指先きにくるようになった。
俺は初めての東京の秋の美しさを、来る日も来る日も赤い煉瓦と鉄棒の窓から見える高く澄みきった空に感じることが出来た。――北の国ではモウ雪まじりのビショ/\雨が降っている頃だ。――今までそうでもなかったのに、隣りの独房でさせているカタ、コトという物音が、沁みるような深さで感ぜられる。隣りの同志は「全協」だろうか、P(無新)の人だろうか、Y(無産青年)だろうか、それとも党員だろうか……?――秋深く隣は何をする人ぞ。
扉が突然ガチャン/\と開いた。
「どっこいしょ!」
蒲団をかづいできた雑役が、それをのしんと入口に投げ出した。