Classici giapponesi con furigana
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こうじょうさいぼう
工場細胞
小林 多喜二
Leggi 工場細胞 (こうじょうさいぼう) di 小林 多喜二 (こばやしたきじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 91.234 caratteri · 184 schermate
十九
外は人通りがまばらになっていた。二人は用心して歩いた。
森本の家の近くの坂に来たとき、河田が内ポケットから新聞の包みを出した。
――これ明日まで読んでおいてくれ。そして読んでしまったら、すぐ焼いてくれ。
森本はそれを受取った。
――じゃ、明日九時頃君のところへ行くから、家にいてくれ。
そう云って、河田が暗い小径を曲がって行った。
――彼はその足音を聞いて、立っていた。
次の日、森本は河田から「共産党」加入の勧誘をうけた。
十九
「H・S工場」の細胞が毎日々々集合した。手落ちのないように、細かい方法がそこで決められた。河田も顔を出した。
ビラの形で撒かれる大衆的なニュースが、本当に生きた働きをするためには、その「時期」が絶対に選ばれなければならなかった。工場委員会が開かれる少し前であって、それが同時に「金菱」の整理断行が確定した日でなければならなかった。
ビラを撒いてからの第二弾、第三弾の戦術、従業員大会開催の件などが、決議された。
こん度は、専務の方からも職工も利用しようとしていた。普通のストライキと異っていた。専務は没落しかけている。だから、闘争の相手は専務や工場長ではなかった。