Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 180.256 caratteri · 361 schermate

Aozora Bunko

「どうもこうもないさ。叔父甥の仲だ。脅かされたのよ。とんだ折檻を喰わせやがった」

「……ヘエ?」

「ところでだ。たった今、村の白旗の池で百姓と隣村の地侍とが、喧嘩を起した。叔父御も、大炊も新七も、すぐ駈けつけて行った。おれにも直ぐ後からつづいて来いとのこと。――鉄砲は仕上ったか」

「出来ましたが」

「よこせ」

「お吩咐でございましょうな」

「もとよりのこと。はやく出せ。相手が逃げたら試されぬ」

天蔵は、引っ奪るように、国吉の手から鉄砲も火縄も奪って、森の間に走りこんだ。

「……はてな?」

手ばなしてしまってから、国吉は変に感じて、彼の後を尾行てゆくと、天蔵は、表門のほうへは行かず、殊さら樹々の梢でうす暗い裏手の土塀をのりこえて、外の濠ぎわへ跳び下りた。

そして、濠の腐った水の中に、胸の辺まで、体が浸ってしまうのもかまわず、野獣のように、じゃぶじゃぶと渡って行くではないか。

「やッ? 逃亡だッ、出合いなされ! 出合いなされ!」

国吉は、土塀の上から、大声で呶鳴った。その時もう泥鼠のようになって、向うの岸へ這い上がっていた天蔵は、一発、彼の顔を狙って撃った。

ぐわアツン!