Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 180.256 caratteri · 361 schermate

Aozora Bunko

口叱言を呟きながら、裏へ出て、奥庭の泉水から流れてくる水で、含嗽していた。

藤吉郎も尾いて出た。小屋の中は鬱陶しいが、清洲城の奥なので、あたりは幽邃だし、遠くは城下を見晴らしているし、心までが大きくなった。

「なんだ、俺に訊きたいことというのは」

「ゆうべのことだが」

「ゆうべ」

「とぼけても、藤吉郎は知っている。那古屋へ行ったろう」

「え」

「お城へ忍んで、御城代の林佐渡や柴田権六の密談を、探って帰って来たのだろう」

「おい、おい。猿。……滅多なことをいうなよ、滅多なことを」

「じゃあ、ほんとのことをいってくれ。友達の仲で水臭かろう。わしは疾うから感づいていたが、黙って、おぬしの挙動を眺めていたのだ。おぬしは、信長公の忍び役と見たがどうだ」

「藤吉、……お前の目に会っちゃあ敵わない。知っていたのか」

「一つ釜の飯を食っているおぬしのすることを、知らないでどうするものか。――信長公はわしにとっても大事な御主人だ。蔭ながらわしらでも、案じられることもある」

「訊ねたいとはそのことか」

「神かけて、他言はせぬ。がんまく、わしを信じてくれ」

がんまくは、そういう藤吉郎の顔をじっと見ていたが、