Classici giapponesi con furigana
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はたもとたいくつおとこ
旗本退屈男
佐々木 味津三
Leggi 旗本退屈男 (はたもとたいくつおとこ) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 240.656 caratteri · 478 schermate
「案内も乞わず何しに参った!」
きくや、依然ふところ手のままで、ほのぼのとした微笑をその唇にのせていましたが、冷たく錆のある太い声が、ようやく主水之介の口から重々しく放たれました。
「退屈払いに参ったのじゃ、びっくり致したか」
「なにッ? 何の用があってうしゃがったんだ!」
「血のめぐりがわるい下郎共よ喃。退屈男が御手ずから参ったからには、只用ではない。それなる中間の六松に用があるのじゃ」
途端――。
市毛甚之丞が、ちらり八人の者になにか目くばせしたかと見えましたが、同時でした。
「そうか。六松に用あってうしゃがったと分りゃ、あの毒蛇の一件を嗅ぎつけやがったに相違ねえ。各々ッ、いずれはこんなことにもなるじゃろうと存じて、今、お腰の物にも研ぎを入れて貰うたのじゃ。出がけの駄賃に、それッ、抜かり給うなッ」
問いもしないうちに、うろたえながら毒蛇の一件を言い叫ぶと、下知と共に素早く六松をうしろへ庇いながら、八人の者へ助勢を促したので、退屈男の色めき立ったのは言う迄もないことでしたが、しかし、両手は依然懐中のまま――。そして、静かに威嚇いたしました。
「馬鹿者共めがッ。