Classici giapponesi con furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Leggi 日記 (にっき) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 35.462 caratteri · 72 schermate
十二月二十八日
十二月二十九日
落合楼、川に挾れてあり、よい宿やだ。我々の部屋もよし。但、二間くれたくないようなり。
〔欄外に〕
もちつきの音がした。
十二月二十八日(月曜)
実にすばらしい天気。紺碧の空、軟い錆金色の草山、色づいたまま散らない蔓類の葉、細い竹やぶ、杉、柑橘類、大島椿の白い幹。伊豆はよいところという印象深し。瀬古の瀧の方に散歩し、心持よい木下道を歩く。あぶないつり橋も渡る。大体、山の間に追いこまれたようなところのせいか、開けず、温泉場らしい淫蕩な空気なくていい。南画的樹木が多いのが又興味あり。仕事などもたず、五日も散歩しては湯に入り、のんきにしたし。湯殿三つあり、大きい方はコン浴だが、二つ小さい方はとじまりが出来るので大いによし。この点だけも私は大満足だ。
〔欄外に〕
朝起きると隣に尺八を吹く人あり。少し悲観。部屋を、となりの六畳二つにして貰い引越す。
十二月二十九日(火曜)
仕事にとりかかる。
坐って机で書くので、何だか落付かず苦しい。
隣室の尺八、盛なのでじき談判をやり、夜だけ静にして貰うことにす。
落合川を渡る吊橋、それから一寸した庭、玄関、その上に二つ並んだ部屋が私達のところだ。