Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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にっき

日記

宮本 百合子

Leggi 日記 (にっき) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 58.758 caratteri · 118 schermate

Aozora Bunko

七月十二日

七月十三日

七月十五日

暑い。そして寂しい。沓掛へ行ったときは、こんなではなく、もうとして居た。

朝窓をあける。どんなに早くても、日本の朝露の濡れてすがすがしい空気はかげない。楡の木の葉が乾いて居る。アメリカでも此那ではなかった。

七月十二日(木曜)

今日はY、少し日程をかえて、朝、公園のベンチに居てオベードまで、日にやけることにした。食卓のこっち側に座って見ると、彼女の顔色、生きたようでなく、しなびて、黄色くて、ひどい。それを話した結果なり。

ベンチに居ると、ドクトル(伯父ミーチャ)やって来てキタエスキー・テアトル〔中国劇場〕が開いて居るという。皇室づきの劇場であったものだ。三人で見に入る。いつも閉って居るところ故、寒い、しめっぽい。小さい建物で、室内装飾が支那風なのだ。暗い。外からさす光でぼんやり金ぴかのバルコンや賓客席を見る。舞台には、花園にスワンが二羽泳いで居るカンバスが立ててある。

彼等は此処で演じたのだ。――光線の関係もあって、夢のような印象を受けた。

七月十三日(金曜)

ボートをかりてこぐ。迚も下手なり。

七月十五日(日曜)

朝食後ボートを漕ぐ。今日は、舵をつかうことを知って居るから大分よく、とにかく一周した。