Classici giapponesi con furigana
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ちえのいちたろう
智恵の一太郎
江戸川 乱歩
Leggi 智恵の一太郎 (ちえのいちたろう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 67.333 caratteri · 134 schermate
智恵の火
「君たちは、なーんだそんなことかというけれど、そのなんでもないことが、君たちにはわからなかったじゃないか。足あとのかわりに、まるい小さな穴がならんでいるのは『なぜ』ということを、よく考えてみれば、竹馬という答のほかはないはずだよ。それを考えつくのが智恵というものだ。それに気がつかなかった君たちは、謎をとくことでは、やっぱり智恵の一太郎君にはかなわないわけだね」
智恵の火
「お父さん、何かおもしろい謎の題を出して下さいよ。今日は、うんとむずかしいのをね」
「そうら、また一太郎のいつものおねだりがはじまったね、よしよし、それじゃあ今夜は、お父さんも頭をしぼって、うんとむずかしい問題を出してやるぞ」
赤々と炭火のもえた火鉢をかこんで、明石一太郎君のおうちの人たちが、晩ごはんのあとの、うちくつろいだ一ときをすごしていました。白髭を胸にたれて、いつもニコニコしていらっしゃる、一太郎君のお祖父さん、頭を坊主がりにして、口髭のりっぱなお父さん、そのとなりにはお母さんと、それからお母さんのお膝にもたれて、じっとみんなのお話をきいている、まだ幼稚園生の妹の妙子ちゃん。お父さんの正面には一太郎君が、お父さんの真黒な口髭の下から、今にどんなむずかしい謎がとび出してくるかと、目をみはって待ちかまえています。