Classici giapponesi con furigana
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ちえのいちたろう
智恵の一太郎
江戸川 乱歩
Leggi 智恵の一太郎 (ちえのいちたろう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 67.333 caratteri · 134 schermate
お雛様の花びん
お雛様の花びん
一太郎君は、ある日曜日に、また田舎の伯父さんの家へ遊びにいきました。いつか蜘蛛の橋渡しの曲芸を見せて下さった、あの農学士の伯父さんの家です。
いつものようにごちそうになったり、庭の温室を見せてもらったりしたが、一番おもしろかったのは、やっぱり伯父さんのお話です。
そのお話の中で、伯父さんはニコニコ笑いながら、妙なことをおたずねになるのでした。
「一太郎、お前は、お前の体が二つも三つも入るような、大きなセメントの壺を、一人でつくることができるかい」
一太郎君は、このとっぴな質問に、びっくりしてしまいました。
「え、セメントの壺ですって」
「そうだよ。口のところが徳利のような形をした、まんまるな壺だよ」
「とても一人でなんかできっこありませんよ。まず型をつくらなければならないし、第一僕はセメントと砂のまぜ方さえ知らないんですもの」
「そうだろう。大人だって、そんな大きな壺を、一人でつくるのはちょっとむずかしいからね。ところがね、一太郎、そういう大きな壺を、たった一人で、なんの道具も使わなくて、やすやすとつくるやつがいるんだよ。しかも、その壺が実にいい形をしているんだ」