Classici giapponesi con furigana
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しょくぶつき
植物記
牧野 富太郎
Leggi 植物記 (しょくぶつき) di 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 165.848 caratteri · 327 schermate
香気
今試みにその種子を飛ばす工夫を注意して視るとそれがまた仲々面白く出来ている。すなわち三つに分裂した殻片は存外その質が硬くその舟の様に成っている中央部へ縦に円い小さい種子が駢んで着いている。実が裂けた始めはまだそれが行儀よく駢んでいるが間もなくそれがバラバラと四方へ弾け飛ぶのである。どうしてこの様に飛ぶかと言うとその種子の駢んでいる殻片中央の部分が縦に小溝を成して居り、その小溝の両側が殻片の乾くに従い左右から種子を挟みなおその乾く事が進むにつれますます収縮し両側からの圧力がひどく成るもんですから、遂に斜面作用で種子を外の方に逼り出して飛ばすのである。種子の飛んだあとは実の殻が三つに開いたまま長い花茎の頂に残っているのをよく見かける。
香気
まず大体これでスミレの草の事が判ったであろう。そしてこれらは皆宿根草であるが唯外国産の三色スミレだけは通常一年生植物である。
西洋産のスミレのスウィート・ヴハイオレット(Sweet Violet)すなわちニオイスミレは、花は紫で美麗であるがこれは主としてその香気が珍重せられるスミレである。日本ではスミレとしては皆その花色の美とその花姿の可憐なのを愛でて香は一向に注意しない。