Classici giapponesi con furigana
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しょくぶつき
植物記
牧野 富太郎
Leggi 植物記 (しょくぶつき) di 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 165.848 caratteri · 327 schermate
何んという名前の虫か私は知らんからその内にその実物を昆虫学者に観て貰らおうと思って数匹つかまえてアルコールに漬けてある。この成虫は書物の中で孵って外へ飛び出で雌す雄すイイ事をした後ちは復た書物の中へ卵を産み付けにその雌すがやって来る。雄すは何処っかでノタレ死だろう。
その仔虫は彼のいわゆる鉄砲虫(カミキリムシの仔虫)を極々小くしたような形ちで黄白色を呈し、長さは四粍位もあり体が彎って頭の方が少々太くその端に在る口がチビの癖にトテモ強力で口から粘液を出しては書物を縦横に喰い穿ちお構いなしにそこここを孔だらけにする。そんな書物を知らずに開けて見るとバリバリと音がして幾つもの仔虫が転がり出て来てそれを見ていると体を緩やかに蠢動させて居り、憎いヤツだとそれを潰すとクリーム様の汁が出る。コイツが一番書物を害する。コンナ悪いヤツはない。実に蔵書家の大敵でこの微虫のためにどれ程貴重な資料が失われるか料り知るべからずと言うものだ。体は小いがその害は中々大きい。単に書物ばかりでない。筆の軸へも喰い入ればまた竹の筆立てなども喰い荒し沢山な黄粉(糞)を製造し孔を明ける。