Classici giapponesi con furigana
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しょくぶつき
植物記
牧野 富太郎
Leggi 植物記 (しょくぶつき) di 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 165.848 caratteri · 327 schermate
ツバキは我邦到る処に見る常緑の小喬木で、山地に自生するものもあればまた庭園に栽えてあるものもある。山に在るものは一重の赤花を開きこれをヤマツバキともヤブツバキとも称する。庭に在るものには八重咲花が多く、かつ花色も種々あって一様ではない。
幹はかなり太くなり繁く枝を分ち密に葉を着ける。葉は葉柄を具え、枝に互生して左右の二列に排び厚くして光沢があり広い橢円形を成して葉縁に細鋸歯を有する。ツバキの名はこの葉が厚いから厚葉木の意でその首めのアが略せられたものだといい、また光沢があるに基いた名ともいわれている。
花は小枝端に着き無柄で形ち大きく下に緑色の芽鱗と萼片とがあって花冠を擁している。花冠は一重咲のものは六、五片の花弁より成って基部は互に合体し謝する時はボタリと地に落ちる。花中に在る多雄蕊は本は相連合して筒の様に成り花冠と合体し葯は黄色の花粉を吐く。中央に一子房があって三つに岐れた花柱を頂き、子房の辺に蜜汁が分泌せらるるのでよく目白の鳥がそれを吸いに来り、その際に花粉を柱頭に伝え媒助してくれる。ゆえにツバキは鳥媒花であるといえる。
花の後にはその子房が日増しに生長して大きな円い実と成り、秋になって熟すれば、その厚い果皮が開裂して中から黒褐色の大きな種子が出ずる。