Classici giapponesi con furigana
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しょくぶつき
植物記
牧野 富太郎
Leggi 植物記 (しょくぶつき) di 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 165.848 caratteri · 327 schermate
のキャプション付きの図
杜若(支那産)
支那の植物に杜若という草があって我邦の学者は早くもこれをカキツバタであると信じた。そしてこの旧い考定が今日まで続いて残り、俳人、歌人の間にはそれが頭にこびり付いて容易にその非を改むる事が出来ず、従て俳聖、歌聖と仰がれる人でも皆この誤りをあえてしているから、今日の人々の作り出す新句新歌の上にもやはり旧慣に捉われ頻々としてこの墨守せられた誤りの字面が使われていて、すなわちこれらの人々には草や木の名の素養が全く欠けている事を暴露しているのは残念である。私はこの様な文学の方面でもその間違いはどしどし改めて行く事に勇敢でありたいと思っている。今日日進の教育と逆行するのは決して善い事ではあるまい。
全体我邦で昔誰れが杜若をカキツバタだといい初めたかというと、今から九百余年前に丹波康頼の撰んだ『本草類編』であろうと思う。そして同書にはまた、蠡実をもカキツバタとなしてある。次に『下学集』にも杜若がカキツバタと成っている。これで観るとカキツバタを杜若であるとしたのは中々旧い事である。
この杜若なる漢名の用いが中々長い年の間続いたが、今から二百三十四年前の宝永六年〔一七〇九〕に至て貝原益軒はその著『大和本草』