Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しょくぶつき

植物記

牧野 富太郎

Leggi 植物記 (しょくぶつき) di 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 165.848 caratteri · 327 schermate

Aozora Bunko

花がすむとその受胎した子房が日を逐て次第に大きくなり果穂が下がり秋になるとその実が成熟する。ブドウの実は誰れでも知っているように甘い液汁を含んだ漿果で味が佳い。そして果内に僅かの緑褐色なやや扁たい種子がある。この種子の萎縮して出来ないものが彼の種なしの干葡萄サンレーズンスである。

葡萄酒すなわちワインがブドウの果汁で造られる事は誰れでも知っている。学名なる Vitis vinifera L. の種名ヴィニフェラは葡萄酒を持っている、すなわち葡萄酒が醸し得らるるという意味の語である。支那の初唐時代での有名な詩の「葡萄ノ美酒夜光ノ杯、飲マント欲シテ琵琶馬上ニ催ス、酔テ沙場ニ臥ス君笑フコト莫カレ、古来征戦幾人カ回ヘル」はよく人口に膾炙した七絶である。

我邦で昔葡萄をエビといった。またエビカズラともオオエビともいった。このエビの語は蓋し本は同属のエビヅルから出たもので、このエビヅルは我邦各地に野生し畢竟葡萄属の一種である。小い実がなり黒熟すればよく子供が採って食うのである。かの狩衣などを紫黒色に染めこれをエビ染め、またその色をエビ色というのはこれらブドウの実の熟した色に象どったものである。