Classici giapponesi con furigana
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
Leggi 樅ノ木は残った (もみノきはのこった) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.285 caratteri · 330 schermate
――よし、それを他言するな。
――当人の詮議を致しますか。
――わかったら他言するなと云え、万一にも漏れたら軽くは済まぬ、少なくとも殿のお耳に聞えたら、重科はまぬがれぬぞ。
――承知つかまつりました。
――手配りは解いてよし、おれは御前へ戻る、館から輿をよこすようにと申してやれ。
「まだみつからぬと、すでに五日にもなるのに、あの矢がまだみつからぬというのか」
――手は尽すだけ尽しました。
「捜せ、もっと捜せ、地域は限られておるし、矢は他国の物だ、矢羽根を見れば判別はつく、だが百姓どもにはゆだんするな」
――承知つかまつりました。
「百姓どもの中には、十左に加担している者があるかもしれぬ、ゆだんすると矢を隠されるぞ」
――承知つかまつりました。
「おれは栂の林の中にいる曲者をたしかに見たし、矢は笠をかすめて飛んだ、この耳で、矢羽根のうなりをたしかに聞いたのだ、その矢がみつからぬ道理はない、証拠はその矢だ、みつけるまで捜索しろ」
――申上げます。
――なんだ。
――仙台より、佐々木権右衛門が戻りました。
「待ちかねた、これへと申せ」
――権右衛門、ただいま、戻りました。