Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
Leggi 樅ノ木は残った (もみノきはのこった) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.285 caratteri · 330 schermate
「それ以上は云えません」と新八は云った、「もとは伊達家に仕えていました、いまは追放の身の上で、原田さんの御厄介になっています、もちろん伊達家にはなんの関係もありませんし、やがて芸人になるつもりです、どうかなにも心配しないで下さい」
「湯島の家にいるというのは慥かだな」
「いって訊いてみて下さい、名前は新八という者です」
黒田は左手をおろし、なお暫く新八を見まもってから、いま聞いた話しは他言するな、と云った。新八は頷いた。
「私には縁のないことです」と新八は云った、「恥になるから詳しいことは云いませんが、そういういざこざのために、十六歳の年からいやというほど苦しいめにあいました、もうたくさんです、どんな意味でも、私はもうそういうことには関係しませんから、どうか安心してお帰りになって下さい」
黒田は納得したらしい。おみやに向かって目礼し、ではこれで、と云うと、元の座敷へ戻って、あいだの襖を閉めた。
「飲みましょう、新さん」とおみやは手を叩いた、「はっきり云ったわね、たのもしくなったことよ、新さん、二人で飲み直しましょう」
「なにか話しがあるんだろう」
「飲んでから、あたし今日は酔いつぶれるのよ」