Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
橋の上の女 ――銭形平次傑作選2
野村 胡堂
Leggi 橋の上の女 ――銭形平次傑作選2 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 88.573 caratteri · 178 schermate
六
私は追っかけてその通りする外はなかったのです」
忠助はこういいきるのです。主人万兵衛が死んだ今となっては、もはや遠慮する必要もないと思ったのでしょう。
六
平次は八五郎の後を追って棟梁の佐太郎の家へ行きましたが、肝心の久治は朝からどこかへ行って帰らないそうで、八五郎はお萩の叔母のお紺と押問答の真っ最中でした。
「留守なら、お前はしばらく見張っているがよい。ところでお紺さん、この櫛に見覚えがあるだろうな」
平次は例の髪の毛を巻いた梳き櫛を出して見せると、
「あ、どこにあったんです。これはお萩が湯へ行くとき持って行った、あの娘の梳き櫛に違いありません」
四十前後、出戻りの叔母のお紺は、名代の金棒曳であるにしても、正直者で純情家らしい女でした。
「八、いよいよ大変なことになったぞ」
「何が大変です、親分」
「もうひと息だ、――ね、お紺さん。これは大事のことだが、久治はお萩に夢中だったんだね」
「それはもう親分さん、はたで見ていても、痛々しいようでした。あの生一本の久治が、お萩のことというと――」
「ところで、板倉屋の主人の万兵衛は、お萩を奉公に出せとか何とかいったことなどがあるだろう」