Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ウニデスちょうりゅうのかなた

橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇

橘 外男

Leggi 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 247.361 caratteri · 483 schermate

Aozora Bunko

セロファンのごとき透明な光沢に輝いておりましても、もちろんそういうものは当時存在しておりませんし、また鋼鉄は当時すでに発明されておりましたが、いかに繊細に削りましても、鋼鉄屑がこんなに軽やかで、おまけに匂いなぞを帯びていようはずはありませぬ。幾度か分析の結果、おそらくは何かの草木質の精製品であろうということだけは今日推定されておりますが、それ以上のことはまだ少しも判明していないのであります。

非常に匂いが高く、かつまた綿のごとくにフワフワと軽やかに、柔らかな温かいものであって、当時においてはよほど値の尊きものであり、ただ貴族のみがこれを常用していたものであろうと考えられているのであります。そして枕や蒲団なぞの香気が抜ける時は、奴隷に命じて詰め替えさせていた、贅沢品の一種であったろうと史家は見ているのであります。中世期羅馬法王インノセント三世は非常に豪華な生活を好み、その病い篤き時この詰物を得んがために侍臣をして各地を探させましたが、いかにしても手に入れることができなかったということが、ヴァチカンの文に見えておりますから、その頃にはもはや羅馬でもこの詰物だけは、なかなか手に入れ難かったのかも知れません。